星組公演ロミオとジュリエット感想
星組大劇場公演ロミオとジュリエット感想
友会の抽選でチケット取れず、先着で死ぬ気で頑張って取り、観劇してきた。
とても素晴らしく満足度の高い公演でした。
全体
星組の今の強みは、押し出しの強さと若々しさだと思っているのですが、それが存分に発揮された公演だと感じた。
モンタギュー、キャピュレット組、それぞれ髪型などの見た目や立居振る舞いにこの公演への意気込みや気迫を感じてプロローグから圧倒。
本筋ではないキャラクターは演者が背景を考えて落とし込むという話はよく聞きますが、それがよく出ているように感じる。
誰一人として髪型が被らず、編み込みや刈り上げなどかなり凝っていて見ていて楽しかった。
振りがない時の仕草もそれぞれ個性的で、皆さんのキャラクターの作り込み、落とし込みがかなり表に出ていた。
各演者もキャラクターにぴったり。
礼真琴さん
ロミオのような陽の雰囲気を持つ少年役がとてもよく似合う。
当て書きではない作品でここまではまるのも珍しい。
ダンス、歌共に非の打ち所がなく、圧巻の一言です。
真ん中に立つ礼さんが非常に安定感があり、危なっかしげな部分がないことが公演全体の満足度の高さに繋がっていると思う。
愛月ひかるさん
場を掌握しているという説得感が非常にある死だと感じた。
色々な役を演じてきた上級生が演じるからこその死の表現だった。
台詞がないからこそ、ダンスと表情で魅せる、魂を飲み込む時の表情に目が行った。
また、手足が長いのでダイナミックな振りがはまる。
瀬央ゆりあさん
素が素直で明るい彼女がどうティボルトを演じるのだろうと個人的に注目してた。
率直にとてもかっこよかった。
元来の善性を醸し出しつつ、成長していく中での歪みを上手く出していて、「本当の俺じゃない」がとてもよくはまっていた。
また、フィナーレの表情がとても素敵で目を引いた。
努力の方だと思います。
ガイズ&ドールズの新人公演やこれまでのバウ公演など、色々な姿が浮かんできて、それらを経てこの役を得るまでになったんだなと思うと感慨深い気持ちになった。
舞空瞳さん
舞空さんを見ているとザ・プリンセス、という言葉が浮かんでくるけど、その雰囲気がジュリエットにぴったりでした。
また、持ち味である力強いダンスが礼さんのダンスとの相乗効果で素晴らしいものになっていた。
綾城ひか理さん
花組時代より押し出しが強くなった印象を受けた。
以前は何でも出来る優等生、というような印象を抱いていたけど、星組に組み替えしてから殻を破っているように感じる。
天華えまさん
ナチュラルな気狂い感がすごく似合っていた。
いい意味でその辺りにいるチンピラ感があり、仕草など、どこで習得しているのか気になる。
髪と眉の剃り込みもこの役への気合いややる気を感じられました。
こんなに振り切ったお芝居をする方だと思っていなく、この公演で一番印象が変わった方。
また、「マブの女王」、歴代随一だと思った。キャラクターの声や雰囲気で歌いつつ、音程ぶれることなく発音もはっきりしており、良く通る歌声で感動した。
フィナーレでは瀬央さんに絡んでいてほっこりした。
有沙瞳さん
どんな役でも似合う。
仕方ないけど、スタイルがいいのに乳母の衣装は太らせているのでもったいないなあと思ってしまっま。
劇場に響き渡る歌声で、これを生で聴くことができて良かったと感じました。
良く通る声で聞いていて心地よい。
極美慎さん
オーラがキラキラしており、それがパリス伯爵に合っていた。
スタイル良くどこにいても目立つ。
そして、歌がどんどん上達していることに感動した。
公演重ねる毎に上手くなっており今後がとても楽しみ。